妊娠中の女性従業員を守る配慮義務とは?産業保健師の7つの関わり方

今回は妊娠中の女性の安全配慮義務に関して解説を行っていきます。

特に私たち産業保健師がサポートできる支援に関して詳しく解説を行っていきます。

妊娠中や出産後の女性従業員に対して、事業主は以下の措置を取る必要があります。

  • 妊娠中の通勤緩和
  • 妊娠中の休憩に関する措置
  • 妊娠中又は出産後の症状等に対応する措置

上記の措置を含めた妊娠中の女性従業員への配慮は、企業の重要な責務でありながら、具体的な対応に悩む人事担当者や管理職の方も多いのではないでしょうか。

そこで、専門性を活かしてサポートできる産業保健師を中心とした産業保健チームによる支援が重要です。

この記事では、法令で定められた配慮義務の基本から、産業保健師による実践的なサポート方法まで、職場で実現すべき7つのポイントを解説します。

妊娠中の従業員が安心して働ける職場環境の整備と、適切なサポート体制の構築に向けた具体的な行動指針を確認してみましょう。

出典:厚生労働省「働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定について」

妊娠中の女性従業員を守るために必須の「配慮義務」とは

妊娠中の女性従業員を守るためのあ安全配慮義務に関する画像

妊娠中の女性従業員の健康と安全を守るため、企業にはさまざまな配慮義務が課せられています。

働く女性の母性健康管理措置、母性保護規定については、労働基準法や男女雇用機会均等法によって就労制限が設けられているため、企業は必ず確認すべき規定です。

主に定められている措置としては、以下の項目があります。

  1. 産前産後休業の取得権利と給付金制度
  2. 妊婦健診のための時間確保と通院配慮
  3. 時間外労働と深夜業の制限
  4. 業務内容の軽減と作業転換の申請
  5. 通勤緩和措置の具体的な内容
  6. つわり期の勤務時間調整と休憩
  7. 母性健康管理指導事項の確実な運用

ここでは、産業保健師と連携しながら、つわり期の勤務調整や通勤緩和措置など、きめ細かな母性健康管理を実現するポイントを解説します。

①産前産後休業の取得権利と給付金制度

女性従業員には、労働基準法により産前産後休業の取得が法的に保障されています。

産前休業は出産予定日の6週間前から、産後休業は出産日から8週間の期間、請求が可能です。多胎妊娠の場合は、産前休業が14週間に延長されます。

産前産後休業中の経済的支援として、健康保険から出産手当金が支給されます。支給額は、休業開始時の標準報酬日額の3分の2相当額です。

出産手当金を受給するためには、勤務先を通じて加入している健康保険組合または協会けんぽに申請する必要があります。

また、休業期間中は社会保険料が免除され、雇用保険からも産前産後休業給付金が支給されます。これらの制度を適切に活用することで、従業員は安心して出産に臨めるのです。

②妊婦健診のための時間確保と通院配慮

妊婦健診は母体と胎児の健康管理に不可欠です。事業主は、妊娠中の女性従業員が妊婦健診を受診するための時間を確保する義務があります。

妊婦健診のための通院時間は有給の特別休暇として認め、妊婦健診の受診回数は妊娠週数に応じて柔軟な時間確保を行いましょう。

妊娠週数受診回数
妊娠23週まで4週間に1回
妊娠24~35週2週間に1回
妊娠36週以降1週間に1回

産業保健師は、個々の従業員の状況に応じて適切な勤務時間を調整し、妊婦健診に余裕を持って受診できるよう支援します。

③時間外労働と深夜業の制限

妊娠中の女性従業員の健康を守るため、労働基準法では時間外労働と深夜業に関する重要な制限を設けています。事業主は、妊娠中の女性従業員から請求があった場合、時間外労働や休日労働を命じることはできません。

万が一、所定労働時間を超えた勤務をさせた場合、妊婦の身体的な負担を増大させ、妊娠経過に影響を与える可能性があります。

深夜業についても同様の配慮が必要です。妊婦から申し出があれば、午後10時から午前5時までの深夜時間帯における就業を免除しなければなりません。

これらの制限に対応するため、業務の再分配や人員配置の見直しなど、職場全体での協力体制を整えることが大切です。

産業保健師は、妊婦の体調に合わせた適切な勤務時間の調整をサポートし、「1日8時間、1週間40時間を超過」して就労させることのないよう、安全な就業環境の確保に努めます。

④業務内容の軽減と作業転換の申請

妊娠中の女性従業員が安全に働き続けるためには、業務内容の見直しが必須です。産業医や産業保健師への相談を通じて、適切な業務調整を行います。

業務内容の軽減や作業転換を申請する際は、まず主治医の指示内容を「母性健康管理指導事項連絡カード」に記載してもらいます。これをもとに、産業保健スタッフと具体的な配慮事項を検討していきます。

制限が必要な作業具体的な配慮内容
重量物の取扱い妊娠週数に応じて上限重量を設定
長時間の立ち仕事休憩時間の増加と座位作業への転換
高所作業地上での作業に変更

作業転換に伴う給与や待遇の変更については、労働基準法により不利益な変更は禁止されているので注意しましょう。配置転換後も、原則として従前の賃金水準を維持する必要があります。

業務調整の際は、妊娠中の従業員の体調や希望を十分に考慮しながら、産業保健スタッフと連携して無理のない働き方を実現することが大切です。

⑤通勤緩和措置の具体的な内容

通勤緩和措置は、妊娠中の女性従業員の身体的負担を軽減するため必要な措置です。妊婦からの請求があった場合、事業主は必要な措置を講じなければなりません。

通勤緩和措置の具体的な内容については、以下のとおりです。

時差通勤の許可・始業及び終業時間に各々30分~60分程度の時間差を設ける・労働基準法第32条の3に規定するフレックスタイム制度の定期用
勤務時間の短縮1日30分~60分程度の時間短縮
交通手段や通勤経路の変更混雑の少ない経路への変更

近年では、通勤負担の軽減策として在宅勤務やサテライトオフィス勤務の導入も進んでいます。特に、混雑する電車での通勤が困難な妊婦に対して、柔軟な勤務形態を提供する企業が増えています。

産業保健師や人事部門と相談しながら、個々の状況に応じた最適な方法を選択することが望ましいでしょう。妊婦の体調や通勤事情は個人差が大きいため、きめ細かな対応が求められます。

⑥つわり期の勤務時間調整と休憩

つわり症状は個人差が大きく、その程度に応じて柔軟な勤務時間の調整が必要です。一般的に妊娠初期の6週から13週頃にかけて症状が強くなり、朝方に悪化する傾向がみられます。

勤務時間の調整には、始業時刻を1~2時間遅らせる、あるいは短時間勤務を導入するなど、個々の状況に合わせた対応が求められます。

また、急な体調不良に備え、休憩室やソファーベッドの設置が望ましいでしょう。特に重症な妊娠悪阻の場合は、医師の診断書に基づき休職制度の利用を検討します。

産業保健師は、これらの制度利用をサポートし、円滑な職場復帰に向けた支援を行います。

⑦母性健康管理指導事項の確実な運用

母性健康管理指導事項連絡カードは、妊娠中の女性従業員の健康管理において重要な役割を果たします。医師からの具体的な指導内容について、事業主に正しく伝達するためのツールです。

産業保健師は、このカードに基づく就業上の措置が確実に実施されるよう、人事部門と密に連携しながら支援体制を整えます。

主な指導事項は、勤務時間の制限や作業負担の軽減、通勤緩和や休憩に関する措置についてが記載されています。

措置の実施状況は定期的に確認し、記録を残すことが大切です。妊娠経過に伴い体調が変化することも多いため、産業保健師は本人との面談を通じて状況を把握し、必要に応じて措置内容の見直しを提案します。

人事部門と連携しながら、職場環境の調整や業務内容の変更など、柔軟な対応を心がけましょう。母性健康管理措置を適切に実施することは、妊娠中の従業員の健康保持と、安心して働ける職場づくりにつながります。

参考:厚生労働省「母性健康管理指導事項連絡カードの活用方法について」

産業保健師による妊婦の健康管理と環境整備

妊婦従業員を守る産業保健師の役割に関する画像

妊婦の健康と安全を守るため、産業保健師には多角的なサポートが求められます。

産業医との定期的な健康相談の実施から、作業環境の評価・改善、専用休憩スペースの確保、柔軟な勤務体制の整備まで、きめ細やかな支援体制を整えることが重要です。

ここでは、妊婦の健康管理と快適な職場環境づくりに向けた産業保健師の具体的な取り組みについて解説していきます。

産業医との定期的な健康相談の実施方法

産業医と産業保健師が連携し、妊婦の健康相談を行うことは、安全な妊娠期間を過ごすために重要です。

健康相談を効果的に実施するため、以下の基本的な流れに沿って進めることが望ましいでしょう。

面談頻度月1回以上の定期面談、体調変化時は随時実施
確認事項母性健康管理指導事項連絡カードの内容、体調の変化、業務上の困りごと
情報共有面談結果を人事部門へ報告し、必要な配慮事項を検討

産業保健師は面談予定を事前に調整し、妊婦が安心して相談できる環境を整えます。面談では体調の変化や業務上の困りごとを丁寧に聞き取り、必要に応じて産業医からアドバイスを受けられる体制を整えることが大切です。

面談で得られた情報は、プライバシーに配慮しながら人事部門と共有し、具体的な職場環境の改善や業務調整に活かします。また、上司や同僚との円滑なコミュニケーションをサポートし、妊婦が安心して働き続けられる環境づくりを進めていくことも大切なポイントです。

職場の作業環境評価と改善ポイント

妊娠中の女性従業員の健康と安全を確保するためには、作業環境の適切な評価と改善は必須です。産業保健師は、職場環境を専門的な視点で確認し、必要な対策を実行していきます。

作業環境の評価では、主に以下のような項目があります。

室温・湿度室温18~28度、湿度40~70%を目安に管理。夏季は冷房設備の配置や風向きに特に配慮
化学物質管理有機溶剤や重金属等の使用場所の特定と、妊婦の作業エリアとの隔離措置の実施
作業負荷立ち作業時間の制限、重量物の取扱い制限、作業台の高さ調整

これらの評価結果に基づき、必要に応じて作業場所の変更や作業内容の見直しを行います。特に妊娠初期は体調の変化が大きいため、きめ細かな環境調整が必要です。

また、作業環境の改善では、休憩スペースの確保や椅子の調整など、妊婦特有のニーズに応じた設備を整えることも重要です。定期的な環境測定と改善の効果検証によって、職場環境の向上を図っていきましょう。

妊婦専用の休憩スペース確保と設備

妊娠中の女性従業員が心身ともに安心して働けるよう、専用の休憩スペースを確保することは必須です。快適な休憩環境の整備は、妊婦の体調管理や業務効率の維持に影響します。

休憩スペースには、以下の設備と配慮を検討しましょう。

  • 横になれるベッドやリクライニングソファの設置
  • 温度・湿度を調整できる空調設備の完備
  • 給湯設備やウォーターサーバーの設置
  • トイレや洗面所からの移動しやすさ
  • 医務室や産業保健スタッフの目が届く配置
  • プライバシーを保護したスペースの確保

特に休憩室の場所選定では、妊婦の動線に配慮し、階段の昇り降りが少なく、体調不良時にも速やかな対応が可能な位置が望ましいでしょう。

また、複数の妊婦が在籍する職場では、利用時間帯の分散や予約制の導入により、全ての妊婦が必要な時に休憩できる体制を整えることが大切です。

体調変化に応じた柔軟な勤務体制

妊娠中の体調は日々変化するため、その時々の状況に応じて柔軟に勤務形態を調整できる体制が重要です。産業保健師は、この体制づくりの中心的な役割を担います。

妊婦が安心して働き続けられるよう、以下のような制度や仕組みの整備を進めていきます。

  • 体調不良時の休憩取得制度:突発的な体調変化にも対応できるよう、休憩の申請方法や上司への連絡手順を明確化
  • 多様な勤務形態の導入:在宅勤務、時差出勤、フレックスタイム制など、状況に応じた働き方を選択可能に
  • 業務負荷の調整:定期的な面談を通じて業務量を見直し、必要に応じて他のメンバーへの分担を調整
  • 通勤時の配慮:混雑時間帯を避けた通勤や、駐車場の優先利用などの移動負担軽減策を整備

これらの制度を効果的に運用するには、産業保健師が人事部門や各部署の管理職と密に連携を取ることが欠かせません。定期的な状況確認と迅速なフィードバックにより、妊婦の体調に合わせて柔軟に対応できる環境を整えましょう。

また、制度の存在を職場全体に周知し、従業員全員の理解と利用しやすい雰囲気づくりも大切です。

緊急時対応フローの整備と訓練

妊娠中の従業員の体調急変や災害発生時に備え、迅速かつ適切な対応ができるよう、具体的な手順の整備が欠かせません。

産業保健師は、緊急時の対応フローを整備し、関係者への周知と定期的な訓練を実施する必要があります。

具体的には、以下の手順・内容です。

緊急時の対応手順具体的な内容
体調急変時救急車要請、上司・産業医への連絡、医療機関への情報提供
災害発生時専用避難経路の確保、救護スペースへの誘導、安否確認
日常的な備え緊急連絡網の更新、救護備品の点検、避難経路の確認

産業保健師は、これらの対応手順を文書化し、管理職や人事部門、施設管理者など関係者と共有します。

定期的な避難訓練では、妊婦に配慮した避難経路や救護スペースの確認を実施し、実践的な対応力を事前に身につけておくことも大切です。

緊急時対応フローは、妊婦の体調変化や職場環境の変更に応じて適宜見直しを行い、常に実効性のある体制を整えておきましょう。

職場全体で取り組む妊娠期の支援体制づくり

妊娠中の女性従業員が安心して働ける職場環境の整備には、職場全体で共有した認識を持って取り組むことが大切です。

管理職向けガイドラインの作成から、業務分担の見直し、ハラスメント防止、キャリア継続支援まで、具体的な取り組みについて解説します。

職場全体で妊婦への理解を深め、適切なサポート体制を構築するための実践的なアプローチ方法について詳しくみていきましょう。

管理職向け妊婦サポートガイドラインの作成

妊娠中の女性従業員に対して適切な配慮を実現するには、管理職向けの具体的なガイドラインが欠かせません。

産業医と人事部門が連携し、法令遵守と実務的な運用の両面から整理された指針が必要です。

以下のような要素を含むガイドラインを作成することで、企業全体で統一的な支援体制の構築が可能になります。

  • 妊婦の体調変化に応じた業務調整の判断基準と具体的な手順
  • 時差出勤やテレワークなど、柔軟な勤務形態の適用条件と運用ルール
  • 母性健康管理指導事項連絡カードへの対応方法と各種制度の利用手続き
  • 妊娠期特有の体調不良への配慮事項と具体的な支援例
  • ハラスメント防止のための注意点とコミュニケーションのポイント

作成したガイドラインは、管理職研修の場で具体的な事例とともに説明し、実践的な理解を促進しましょう。

定期的な見直しと更新を行い、現場のニーズに即した実効性の高い内容に改善し、より充実した支援体制を築きます。

部署内での業務分担と引継ぎの進め方

妊娠中の従業員の業務引継ぎには、計画的で段階的に進めることが大切です。妊娠初期から体調の変化に配慮しながら、無理のない形で業務の移行を進めましょう。

部署内での円滑な引継ぎには、上司を中心とした定期的な進捗確認の場を設けることが大切です。体調の変化に応じて柔軟に業務量を調整できるよう、チーム全体で情報を共有しましょう。

特に専門性の高い業務については、複数回に分けて段階的に引き継ぐことで、確実な業務の継続が可能になります。

妊娠期特有のハラスメント防止策

妊娠期のハラスメントは、職場における重大な問題です。

厚生労働省の調査によると、平成29年度に都道府県労働局で受けた「職場におけるセクシュアルハラスメントおよび妊娠・出産等ハラスメントの相談件数」は、合計で19,187件になっています。

そのうち「妊娠・出産を理由とする不利益取扱いの相談件数」は4,434件という結果が出ているのです。

このような妊娠期のハラスメント防止には、以下の具体的な対策が効果的です。

  • 管理職向けハラスメント防止研修の定期開催(年2回以上)
  • 妊娠に関する相談窓口の設置と担当者の明確化
  • ハラスメント事案への対応フローの整備と周知
  • 職場全体での妊婦への配慮事項の共有と理解促進
  • 妊娠に関する差別的言動の禁止事項の明文化

特に重要なのは、管理職が率先して妊婦への理解を深め、適切な配慮を実践することです。産業保健師は、管理職向けの研修プログラムの企画・実施を通じて、職場全体のハラスメント防止意識の向上を支援します。

相談窓口では、プライバシーに配慮しながら妊婦の声に耳を傾け、必要に応じて人事部門や上司と連携して問題解決を図ります。

これらの取り組みを通じて、妊婦が安心して働ける職場環境づくりを進めることが大切です。

産休前後のキャリア継続支援の仕組み

妊娠期から産休後までの一貫したキャリア支援体制の構築は、女性従業員の長期的な活躍を支えるための取り組みです。

産休取得前の段階から、復職後を見据えた計画的なサポートが求められるでしょう。主に、以下のような支援フェーズと取り組み内容があります。

支援フェーズ主な取り組み内容
産休前復職後の業務内容・勤務形態の協議、引継ぎ計画の作成
産休中定期的な情報共有、職場の近況報告、オンライン面談の実施
復職後短時間勤務制度の活用、業務の段階的な移行、メンター制度の導入

産休取得者と上司、人事部門が協力して個別の復職プランを作成することで、スムーズな職場復帰が実現できます。

特に産休期間中は職場との関係性が希薄になりがちなため、定期的なコミュニケーションの機会を設けることが大切です。

復職後は、短時間勤務やフレックスタイム制度などの両立支援制度を柔軟に活用できる環境を整えましょう。また、段階的な業務移行により、無理なく仕事に復帰できるよう配慮が必要です。

職場の理解を深める研修プログラム

妊婦への適切な配慮と支援には、職場全体での理解が必要です。

産業保健師は、管理職と一般社員それぞれの立場に応じた研修プログラムを企画・実施することで、効果的な職場環境づくりをサポートします。

研修では、以下のような段階的なアプローチで理解を深めると良いでしょう。

基礎知識編妊娠期特有の体調変化や制限事項について、医学的根拠に基づいた解説
法令遵守編男女雇用機会均等法や労働基準法に基づく配慮義務と具体的な対応方法
実践編日常的な声かけや配慮行動をロールプレイング形式で体験

特に管理職向けには、業務調整や配置転換の判断基準、ハラスメント防止のポイントなど、マネジメント視点での実務的な内容を重点的に取り上げます。

一般社員向けには、チームでのサポート体制の構築や、コミュニケーションの取り方などを中心に解説します。

研修後は参加者からのフィードバックを収集し、職場の実情に合わせてプログラムを適宜ブラッシュアップしていくことが望ましいでしょう。

産業保健師を中心に「妊婦の配慮義務」として手厚い支援を整えましょう

妊娠中の女性従業員を守る配慮義務について、企業が取るべき基本的な対応から産業保健師の具体的な関わり方まで解説してきました。

法令遵守はもちろん、妊婦の心身の健康管理や職場環境の整備など、企業に求められる配慮の要点を理解していただけたのではないでしょうか。産業保健師の専門的な支援を活用し、働く妊婦にとって安全で快適な職場づくりを進めましょう。