産業医認定証は更新毎に確保したほうがいいの?産業医が解説します。
こんにちは。産業医の角田拓実です。
よく質問される「産業医認定証は更新毎に確保したほうがいいの?」という質問に回答していきます。
もっともメジャーな産業医資格である日本医師会認定産業医の更新は5年毎となっています。産業医資格そのものの位置づけは産業医って医者じゃないの?で解説しています。
5年ごとに提出をお願いしたほうがよいでしょうか?ということです。
産業医とはどんな仕事?法令、実務、活用方法に関して徹底解説。
厳密には必要ないが貰えるようであればもらいましょう。
回答としては「厳密には必要ないが貰えるようであればもらいましょう。」となります。
産業医の選任変更が無い限り特に労基署から産業医の認定証を提出されることはほぼありません。
基本的には選任時の選任報告書の提出の際に産業医である証拠が提出できていれば問題ありません。
ただ、不安になる人事労務担当者の方も見えると思いますので、先生から頂けるようであれば認定証の写しを頂いておくとより問題が無いでしょう。
産業医の認定を更新しないとどうなる?
結論からいうと、「日本医師会認定産業医」の称号は失いますが、法律上の産業医の要件は満たしたままです。
産業医になれる人は、労働安全衛生規則 第14条第2項で決まっています。日本医師会の研修で資格を取った先生は、第1号の「厚生労働大臣の指定する者が行う研修を修了した者」にあたります。条文に有効期限の定めはなく、研修を修了した事実は認定が切れても消えません。
ただし同じ第14条の第7項は、産業医に「知識と能力の維持向上に努めること」を求めています。更新していない先生は、この5年間に研修を受けていない可能性があります。会社としては、認定証の写しをもらっておくと安心材料になります。
認定が切れたまま活動している先生は少ない
認定が切れたまま活動している先生は、割と少ないと思います。法令上は切れても問題ないのですが、会社に何かしらの証明を出すとなったとき、日本医師会認定産業医の認定証が一番分かりやすいからです。切れていると、人事の方から「なんで切れているんですか」と言われてしまいます。
分かりやすさを優先するなら、研修を続けて更新している先生と契約したほうがよいと思います。お互いに余計なストレスがかかりません。
会社が資格を確認するのは選任のとき
産業医を選任したら、会社は要件を満たすことを証明できる書類を添えて、労働基準監督署に報告します(労働安全衛生規則 第13条第2項)。更新のたびに提出する決まりはありません。
更新不要の産業医資格もある
労働衛生コンサルタントの合格証や産業医学ディプロマのように、更新のない産業医資格を持っている先生は、この点で楽です。次の章で解説します。
医師会認定産業医以外の産業医資格は?
医師会認定産業医以外の資格として「労働衛生コンサルタント」「産業医科大学卒業」「産業医ディプロマ」「衛生学の大学講師以上の職位のものあるいはそうであったもの」が存在しています。
数は少ないですがこのようなケースもあるかもしれません。
上記のケースでは認定の期間が無く「原則終生産業医の資格がある」状態であるため証明書を新たに取得する必要はありません。
このようなケースでは試験を受ける必要があるなどハードルが高めに設定されているため、産業医としての能力の目安になることもあります。
よくある質問
Q. 産業医の認定を更新しないとどうなりますか?
認定が切れても産業医としての資格自体は継続すると解釈されています。講習会を受けた事実があれば認定でなくなっていても資格は継続するとされているため、更新しなくても直ちに産業医資格を失うわけではありません。
Q. 日本医師会認定産業医の更新証明書は提出不要ですか?
厳密には提出は不要ですが、もらえるようであれば取得しておくとより安心です。産業医の選任変更がない限り、労基署から認定証の提出を求められることはほぼないためです。
Q. 日本医師会認定産業医とはどんな資格ですか?
最もメジャーな産業医資格で、5年ごとに更新が必要とされています。ただし更新の証明書自体に厳密な提出義務はなく、資格を証明する場面は選任時の選任報告書の提出が中心になります。
Q. 産業医科大学を卒業していれば産業医認定の更新は不要ですか?
不要です。産業医科大学卒業などの資格は認定の有効期間が定められておらず、原則として終生産業医の資格があるとされているため、更新の証明書を新たに取得する必要はありません。
まとめ
産業医の資格証に関して更新の証明書がいるかどうか?の資格に関して解説を行っていきました。基本的には回収する必要はありませんが、日本医師会認定産業医に関しては更新時に写しを頂いてもよいでしょう。
重ねてになりますが、日本医師会認定産業医に関して更新が無い場合でも産業医としての活動を行うことには問題が無いためご留意願えれば幸いです。


