齋藤 雄佑 先生 プロフィール:仙台さいとう産業医事務所。宮城県仙台市を拠点に活動する産業医。消化器外科を中心とした臨床経験をベースに、内科診療・内視鏡診療・産業医活動を並行して行う“多面的な視点”を強みとする。また、中小企業の労働衛生環境改善にも強い関心を持ち、産業医未導入企業や衛生委員会立ち上げ支援などにも積極的に取り組んでいる。ブログ・SNS等での情報発信も継続しており、医師の新しいキャリアや働き方についても積極的に発信している。
「産業医面談には、病院とは違うコミュニケーションが必要だと思った」
―― 産業医面談で、カウンセリングやコーチングの技法を取り入れていると伺いました。なぜ学ぼうと思われたのでしょうか?
齋藤先生:普段は外来もやっているんですが、病院って基本的に“医師と患者さん”の関係なんですよね。多少なりとも上下関係がある。例えば、“塩分を控えましょう”“痩せましょう”みたいに、医師側がアドバイスをする形でも成立しやすいんです。
でも、産業医って少し違うと思っていて。産業医と従業員って、もっと対等な関係だと思うんです。そこで病院と同じコミュニケーションをしてしまうと、うまくいかないこともあるなと感じたのが最初のきっかけでした。
「“本人が自分で気づく”ことが行動変容につながる」
―― そこから、実際に学ばれたんですね。
齋藤先生:そうですね。産業医って、結局は“行動変容”がすごく大事じゃないですか。だから、“どう伝えれば相手が自分で気づけるのか”“どう聞けば本音を話してもらえるのか”を考えるようになりました。
個人的にコーチングを受けたり、心理士さんやカウンセラーの方から学ばせてもらったりしています。
―― 実際に取り入れてみて、変化はありましたか?
齋藤先生:相手が話しやすい雰囲気を作りやすくなった感覚はありますね。短時間でも信頼関係を作りやすくなったというか、“この先生なら話していいかな”と思ってもらいやすくなった実感があります。
「“上から言われる”より、“自分で気づく”ほうが人は動ける」
―― 産業医面談では、生活習慣病の方への対応も多いですよね。
齋藤先生:多いですね。だからこそ、“指導する”だけじゃなくて、“本人が自分で気づけるか”がすごく大事だと思っています。やっぱり、上から言われるよりも、“自分で納得できたこと”のほうが行動変容につながりやすいと思うので。
―― まさに産業保健らしい視点ですね。
齋藤先生:そうかもしれません。病院だと、どうしても治療が中心になりますからね。産業医のほうが、より“予防”とか“働き続ける支援”に近い感覚があります。
「中小企業の労働衛生環境をもっと良くしたい」

―― 今後、産業医として力を入れていきたいことはありますか?
齋藤先生:中小企業支援ですね。まだ産業医自体が十分認知されていない会社もありますし、健康診断結果の管理も十分じゃない企業もあります。
最近も、“今年から初めて産業医を導入しました”という会社に関わったんですが、“ここから整備が必要だな”と感じる部分は多かったです。
―― 現場に近い課題感ですね。
齋藤先生:そうですね。だからこそ、そういう企業に積極的に関わっていきたいと思っています。
労働衛生って、ちゃんと整備されるだけで、働く人の安心感もかなり変わると思うので」
「“言葉だけで、人はここまで変わるんだ”と感じた」

―― 産業医のやりがいについて教えてください。
齋藤先生:勤務医時代は、“知識”とか“薬”とか、“手術で治す”っていう感覚がすごく強かったんです。でも、産業医として面談をする中で、コーチングや対話、行動変容につながるコミュニケーションを意識するようになってから、“先生に話したら楽になりました”とか、“こんなに話を聞いてもらえたのは初めてです”と言っていただけることが増えて。“言葉や関わり方だけでも、人ってこんなに変わるんだな”と感じるようになりました。
―― 産業医だからこそ見える価値ですね。
齋藤先生:そうかもしれません。勤務医だけをやっていた頃には見えなかった側面でした。
「“外科・内科・産業医”の3つの視点を持っていることが、自分の強み」

―― 最後に、人事や企業の方へ向けて、齋藤先生ご自身の強みやPRポイントを教えてください。
齋藤先生:自分は、消化器外科、内科、産業医という複数の領域を経験しているのが特徴かなと思っています。
例えば、外科医としては手術後の経過や身体負荷、治療後どれくらいで働けるのかという感覚がありますし、内科では生活習慣病や慢性疾患を日常的に診ています。
さらに産業医として、“その人が働き続けるためにはどう支援するか”という視点も持っています。
―― “治療”だけでなく、“仕事との両立”まで見据えられるのは大きいですね。
齋藤先生:そうですね。例えば、がん治療中の方でも、“どの程度働けそうか”“どういう配慮が現実的か”を、治療内容や身体状態を踏まえて具体的に考えやすいと思っています。
また、生活習慣病やメンタルヘルスについても、“診断”だけではなく、“実際に職場でどう支援につなげるか”まで考えられるのは、産業医として大事な視点だと思っています。
―― まさに“横断的な支援”ですね。
齋藤先生:専門特化型の先生とはまた違う形かもしれませんが、“身体”“メンタル”“働く”を横断して見られるのは、自分ならではかなと思っています。
企業の方にとって、“どこまで相談していいのか分からない”というケースも多いと思うので、まずは気軽に相談できる存在でありたいですね。
齋藤先生へのご相談・お問い合わせ

| 事務所名 | 仙台さいとう産業医事務所 |
| 代表 | 齋藤 雄佑 |
| 所在地 | 〒981-3203 宮城県仙台市泉区高森1丁目1番地の283 |
| 営業時間 | 8 : 00~17 : 00 |
| 事業内容 | 産業医業務 健康経営コンサルティング 医療コンサルティング 各種講演 |

