長時間のデスクワークにより、「なんとなく体が重だるい」「目がショボショボする」「集中力が続かない」といった症状を感じたことはありませんか?
こうした感覚は、一時的な疲労として見過ごされがちですが、放置しておくと肩こりや腰痛の悪化、慢性的な疲労、さらにはメンタル不調へとつながる可能性があります。
本記事では、デスクワークで疲労が溜まるのおもな原因を医学的な視点で解説するとともに、忙しい方でも無理なく取り入れられるセルフケアと簡単なエクササイズをご紹介します。
日々の業務の合間にほんの数分でできる工夫を取り入れることで、心身のコンディションが整い仕事効率の向上が期待できるので、ぜひご覧ください。
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デスクワークでの疲労の原因とは?

デスクワークによる疲労感はひとつの要因だけでなく、さまざまな身体的・心理的負荷が複雑に関係しています。以下に、特に多くの人に当てはまる5つの原因を解説します。
1. 長時間同じ姿勢でいることによる血流悪化
デスクワークにおいて避けがたいのが、「長時間同じ姿勢で座り続けること」です。
特に、前かがみや猫背姿勢は、首や肩、背中、腰など特定の筋肉に負担を集中させ、筋肉の緊張や血流の低下を引き起こします。
筋肉が硬直すると血流が滞り、酸素や栄養が届きにくくなる一方で、疲労物質や老廃物が蓄積しやすくなります。さらに、緊張した筋肉が神経を圧迫することで、痛みやしびれを伴うケースも少なくありません。
主な症状としては、肩こりや腰痛、背中の筋肉の張り、下半身の冷えやむくみなどが挙げられます。
2. 目の酷使による眼精疲労
PCやスマートフォンの画面を長時間見続けることで、目のピントを調節する毛様体筋が酷使されます。
この状態が続くと、目の疲れだけでなく、かすみ目や乾燥、異物感、さらには頭痛や肩こりへと波及することもあります。
また、画面の明るさやブルーライトの影響、まばたきの減少によるドライアイなども、眼精疲労を引き起こす要因です。
目の不調は、集中力の低下や判断力の鈍化など、業務パフォーマンスにも直結するため、軽視せず早めの対処が求められます。
3. 情報過多による「脳疲労」
現代の業務環境は、社内やクライアントとのメールやチャットでの対応、会議資料の作成など、終始情報処理を求められる状況が続きます。
また、頻繁なマルチタスクや細かな意思決定の積み重ねも、知らず知らずのうちに脳への負荷を高めていきます。
こうした刺激が過度に続くと、脳はオーバーワーク状態となり、思考力や集中力、記憶力が低下します。これがいわゆる「脳疲労」と呼ばれる状態です。
「思考がまとまらない」「ぼんやりしてしまう」「簡単な作業に時間がかかる」といった症状が続く場合は、脳を休ませる時間を意識的に取り入れることが大切です。
4. 運動不足による代謝の低下
在宅勤務やデスク中心の生活では、1日の歩数が極端に少なくなり、筋肉の活動量も減少します。
これにより基礎代謝が低下し、疲労回復力が落ちたり、倦怠感が抜けにくくなったりすることがあります。
また、下半身の血液循環を促す「ふくらはぎの筋ポンプ作用」も低下し、むくみや冷えを感じやすくなるおそれがあります。
「疲れているから動けない」ではなく、「動かないから疲れている」という悪循環に陥る前に、軽い運動を取り入れて循環機能を回復させましょう。
5. 生活習慣(食事・睡眠)の乱れ
どれだけ日中にセルフケアを意識していても、食事や睡眠といった基本的な生活習慣が乱れていては、疲労は根本から解消されません。
栄養が偏った食生活や、睡眠時間の不足・質の低下は、エネルギー代謝や体内の回復システムに影響を与えます。
特に、寝る直前のスマホ使用やカフェインの摂取は、交感神経を刺激して眠りを浅くする要因になるため注意が必要です。


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オフィスでもできる!簡単リフレッシュエクササイズ3選
ここからは、業務の合間に実践できるシンプルなエクササイズを3つご紹介します。
いずれも椅子に座ったまま行えるため、デスクワーク中でも取り入れやすいものばかりです。
1. 首や肩のこりをリフレッシュするストレッチ

首や肩の緊張を和らげることで、血流が促進され、頭痛や肩こりの予防にもつながります。
- 椅子に背筋を伸ばして座り、首をゆっくり右に傾けて左の首筋を伸ばします。
- 右手を軽く頭に添えると、より効果的です。20秒キープしたら、反対側も同様に。
- その後、首を左右にゆっくりと回す動作を各3周行いましょう。
② 胸開きストレッチ(猫背対策)

前かがみで縮こまった胸部を開くことで、呼吸が深まり、姿勢の改善にもつながります。
- 椅子に浅く座り、両手を背中側で組みます。
- 肩甲骨を寄せるようにして胸を開き、深呼吸しながら20秒キープ。
- 無理のない範囲で、2〜3セット行いましょう。
③ ふくらはぎポンピング運動

下半身の血流を促し、むくみや冷えの予防につながるエクササイズです。
- 椅子に座った状態で、つま先を床につけたままかかとを上下させます。
- 続けて、かかとを床につけた状態で、つま先を上下させましょう。
- ふくらはぎやすねの筋肉を意識しながら、各20回行いましょう。
ふくらはぎの筋肉を意識して、ゆっくり丁寧に行うのがエクササイズのポイントです。

日常でできるセルフケア習慣

ここからはオフィスや自宅でできる、日常のセルフケアの習慣をご紹介します。目や身体を日常的にケアることで、疲労をためない健康的な体づくりの第一歩となります。ぜひ参考にしてみてください。
「20-20-20ルール」で目を休める
PC作業の集中による眼精疲労を予防するために「20-20-20ルール」を活用しましょう。
このルールは、日本人間工学会の「タブレット・スマートフォンなどを⽤いて 在宅ワーク/在宅学習を⾏う際に実践したい 7 つの⼈間⼯学ヒント」でも推奨されています。
こちらは、「20分作業したら、20フィート(約6m)先を20秒見る」というもので、アメリカの眼科医の方が提唱した方法です。ぜひ、デスクワークの合間の新しい習慣として取り入れてみましょう。
こちらを実践することで、ピント調節筋を休ませ眼精疲労を軽減する効果が期待できます。
水分補給で代謝と血流をサポート
水や白湯をこまめに飲むことで血行が良くなり、老廃物の排出もスムーズになります。
カフェインや糖分の多い飲料は控えめにし、常温の飲み物を意識して取り入れるとよいでしょう。
のどが渇く前に、こまめに飲むのがポイントです。「ながら飲み」を意識し、デスクに水筒やタンブラーを置いて、少しずつ口にする習慣をつけましょう。
1日に1.5〜2リットル程度が目安ですが、活動量や環境に合わせて調整してください。
「マイクロブレイク」で脳をリセット
「マイクロブレイク」とはデスクワークやPC作業の合間に数10秒〜10分程度の短い休憩を取る方法です。仕事への集中力の回復や長時間同じ姿勢のままでいた身体への負担軽減効果が期待できます。
例えば、50分作業したら5〜10分程度コーヒーブレイクや同僚との雑談の小休憩時間を入れることで、集中力の持続と脳の回復につながります。
他にも目を閉じたり、窓の外を眺めたり、軽いストレッチをしたりするなど、眼や脳への刺激を遮断し、身体を休めることを意識しましょう。
スタンディングデスクを活用して「座りっぱなし」を防ぐ
最近では、座り作業と立ち作業をバランスよく切り替えられるスタンディングデスクを導入する企業も増えています。
長時間同じ姿勢を避け、下半身の血流や集中力を維持しやすくなるなど、多くのメリットが報告されています。
一日中立ち続ける必要はなく、「午前中の1〜2時間だけ立つ」「集中したい時間帯に使う」など、無理のない取り入れ方がおすすめです。
環境が許せば、仕事中の姿勢を意識的に変える習慣も疲労予防の一歩となるでしょう。

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不調が続くときは、早めに専門家へ相談を
セルフケアを継続しても症状の改善が見られない場合は、無理をせず産業医や産業保健師に相談しましょう。
身体の不調が業務内容や働き方と関係している場合、職場環境の調整や医学的な助言を受けることが、健康を守るうえで重要です。
「自分のことだから大丈夫」と我慢する前に専門家の手を借りることで、より安心して働き続けることができます。
まとめ
デスクワークによる疲労は、放っておくと心身のパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。
しかし、原因を正しく理解し、無理なく実行できるセルフケアやエクササイズを習慣化することで、その多くは防ぐことができます。
本記事でご紹介した内容を、できることから少しずつ取り入れてみてください。
体が軽くなることで、仕事にも私生活にもより前向きに取り組めるようになるはずです。
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