栄養バランスが仕事の効率を握る鍵。バランスの取れた食事のとり方を伝授!

栄養バランスが仕事の効率を握る鍵。バランスの取れた食事のとり方を伝授!

日頃、職場でのランチや飲み会などの食生活を振り返る機会はありますか?

また、「普段の食生活はしっかりと考えることができている!」と言えますか?

意外と自分の食べているものや量、時間などを振り返って考えている方は少ないのではなでしょうか。

今回は「食生活で気をつけること」というテーマで、栄養バランスの取り方についてご紹介します。

日頃の食事から構成される私たちの体

日頃の食事から構成される私たちの体に関する画像

現代のビジネス環境では、長時間のデスクワークでの運動不足やストレスが増大し、健康の問題が多くなっています。

特に、食生活は日常の健康管理において非常に重要な役割を担っています。

「私たちの身体は食べたものでできている」

このような言葉があるように、私たちの身体は日頃食べたものから構成されています。

つまり、適切な栄養を摂ることで仕事の生産性や集中力が向上し、心身の健康を維持することができます。

反対に、栄養バランスが偏った食事が中心となると、仕事の生産性や集中力だけでなく、心身の不調をも引き起こします。

バランスの取れた食事を意識する

バランスの取れた食事のポイント

バランスの取れた食事って何?

バランスの取れた食事とは、必要なエネルギーと栄養素を正しく摂り、体の調子を整えることを目指した食事のことです。

和食の定食を想像してみてください。和食は、ご飯と焼き魚などのメインのおかず、ほうれん草のおひたしやひじきの煮物などの食物繊維が摂れる料理、味噌汁がついてくるかと思います。

これが、バランスの取れた食事の一例です。

このように和食のような定食は、主食、主菜、副菜がバランスよく摂れる理想的な食事と言えます。

主食(ご飯やパン、麺類など)、主菜(メインのおかず)、副菜(小鉢などの野菜やきのこ、海藻類)、乳製品、果物といった基本的な食事の構成要素を、毎食に取り入れることが重要です。

ガソリンの役割を担う炭水化物(主食)の重要性

炭水化物は、体のエネルギー源として最も基本的な栄養素です。

車に例えると「ガソリン」の役割が炭水化物である主食です。

炭水化物から摂るエネルギーが不足すると、ガス欠のような状態となり、集中力や持久力が低下し、仕事のパフォーマンスに影響を与える可能性があります。

ただし、炭水化物は摂りすぎることにより血糖値の急上昇を起こします。

また、選択する炭水化物の種類によっても血糖値が上昇しやすくなるため注意が必要です。

・白米やパンなどの白い炭水化物

 一般的な白米やパンは即効性のあるエネルギー源ですが、食後の血糖値が急激に上昇しやすいため、食べすぎることにより食後の眠気や集中力の低下が懸念されます。

・全粒穀物や玄米などの茶色の炭水化物

食物繊維が豊富で消化吸収がゆっくり進むため、血糖値の急上昇を防ぎます。

血糖値の安定は、食後の眠気や集中力の低下を防ぐのに役立ちます。

茶色の炭水化物には、食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富に含まれます。

これらは、便秘予防に良いとされる食品です。

全粒穀物や玄米などの茶色の炭水化物は、食物繊維が豊富なため、消化機能が弱っている方が無理に食べることで、胃腸の調子を崩しやすくなることもあります。
全粒穀物や玄米などが体質に合わないと感じる場合は、無理に茶色の炭水化物を摂る必要はないと考えています。

体を構成する栄養素であるタンパク質(主菜)をしっかり摂取

タンパク質は、筋肉や臓器、皮膚、ホルモン、免疫システムなどを作るために必要な栄養素です。

特にオフィスワーカーの場合、デスクワークで筋肉の減少や代謝の低下が認知されるため、質の高いタンパク質を毎食にしっかりと摂ることが大切です。

タンパク質は「動物性タンパク質」と「植物性タンパク質」の2種類に分けることができます。

・動物性タンパク質:

肉類、魚類、卵、乳製品などの動物性タンパク質は、必須アミノ酸を豊富に含んでおり、体内での利用効率が植物性タンパク質と比較しても高いことが特徴です。

青魚にはタンパク質だけでなく、DHAやEPAといった脂肪酸オメガ3が豊富に含まれており、脳の機能をサポートします。

DHAやEPAは心臓血管の健康を保つ効果も期待できます。

・植物性タンパク質

豆類、豆腐、納豆などは、低カロリーで高タンパクな食品です。

植物性タンパク質は、動物性タンパク質と比較すると必須アミノ酸を含む量は少なくなります。

そのため、体内の利用効率は低くなりますが、抗酸化作用を持つサポニンやイソフラボンなどの栄養素を摂ることができます。

また、動物性タンパク質とは違い、脂質を含む量が少ないことや、低カロリーであること、消化吸収が比較的ゆっくり進むことなどから、特にダイエット中におすすめの食品です。

体の調子を整えるために重要な食物繊維(副菜)

体の調子を整えるためには、食物繊維やビタミン、ミネラルが欠かせません。

野菜や果物は、これらの栄養素を豊富に含んでいます。

オクラやごぼう、ブロッコリーなどの食物繊維が豊富な野菜類は、食後の血糖値が急上昇することを防ぎます。

また、便秘の予防に役立ったり、コレステロールを排泄したりする役割もあります。

食物繊維は「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類に分けることができます。

・水溶性食物繊維

水に溶ける性質があり、腸内でネバネバとしたゼリー状に変化します。

わかめやオクラなどに多く水溶性食物繊維は含まれています。

これらの食品を積極的に摂ることで、コレステロールを吸着し、体外へ排泄してくれます。

さらに、食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれ、高血糖状態を防ぎます。

・不溶性食物繊維

水には溶けず水分を吸収することで膨らむ性質を持ちます。

ごぼうやきのこ類などに多く含まれ、便のカサを増やして腸の働きを促し、便秘解消に役立ちます。

腸内のエサとなり、腸内環境を良好にする役割もあります。

体の調子を整えるために重要なビタミン、ミネラル(野菜・果物)

食物繊維と同様に、体の調子を整えるためには、ビタミン、ミネラルも必要な栄養素となります。

・ビタミンとミネラル

私たちは野菜からもビタミンAやビタミンC、葉酸などのビタミン、カリウムや鉄分などのミネラルを摂っています。

野菜だけではビタミンやミネラルを摂る量が少なくなりやすいため、果物も積極的に日頃の食事に取り入れることをおすすめします。

「ビタミン、ミネラルの補給に果物を」と思って1日に果物を取りすぎないように心がけましょう。

1日の果物の量の目安は、バナナ1本、みかん2個、りんごやグレープフルーツ、梨は1/2個です。
いくつも果物を組み合わせたり、一度にたくさん食べたりすることは控えましょう。

果物には「果糖」が多く含まれており、果糖を多く摂ることで血糖値の急上昇へつながります。
摂りすぎは、中性脂肪の増加を引き起こす可能性もあり、肥満や糖尿病といった生活習慣病のリスクを高める原因となります。

ドライフルーツは乾燥しており、一度に大量に食べやすい食品です。
手軽に食べられることから大量に食べてしまいがちですが、生の果物と果糖の量は変わりませんので、高血糖状態を防ぐためにも食べ過ぎには注意しましょう。

乳製品の役割

乳製品は、カルシウムやビタミンB群が豊富で、骨の健康やエネルギー代謝をサポートします。

特に、デスクワークによる運動不足や骨密度の低下が評価される人にとって、カルシウム摂取は重要なポイントです。

毎食摂るもの、1日に摂るものを意識しよう

毎食摂るもの、㏠に摂るもの

バランスの取れた食事には、炭水化物、タンパク質、野菜や果物などの食物繊維やビタミン、ミネラル、そして乳製品の摂取が大切だとご理解いただけたでしょうか?

この5つの栄養素が揃ってはじめて「バランスの取れた食事」となります。

そして、毎食摂ってほしいもの、1日で調整して摂ってほしいものの2種類に栄養素は分けられます。

  • 毎食摂るべきものは「炭水化物、タンパク質、野菜類の食物繊維
  • 1日で調整するものは「果物や乳製品

食生活の見直しで健康と仕事のパフォーマンスを向上させよう!

日常生活で自分の食生活を意識して振り返る機会は少ないかもしれませんが、体は「食べたもので作られている」ということを再認識することが重要です。

バランスの取れた食事を心がけることで、仕事のパフォーマンス向上や集中力の持続、さらには心身の健康維持にもつながります。

この機会に自分の食事内容を見直してみてはいかがでしょうか?