【株式会社Medrock提供】AIってどこまで産業保健のことが分かるの?現役産業医が確認してみた。
ある日の編集部・・・
大変です!医療系AI企業のMedrock社からのお問い合わせが来ています。
株式会社Medrockのひろひろです。御社のポータルサイトは専門家が分かりやすく産業保健に関して説明をしているようですが、AIも進化しているので、かなりわかりやすくなっていますよ。私たちのAIの説明を試しに聞いてみませんか?
AIですか、、、いいでしょう。さんぽちゃーとの説明とどっちが分かりやすいか比べてみましょう。
ということで、今回は医学系専門のAIプログラムを作成している株式会社Medrockさんより「AIも産業保健や医学のことが分かってきている。わかりやすい説明も得意だ。「さんぽちゃーと」と比べてみて欲しい。」という挑戦状?を受け取りました。
今回は私たち「さんぽちゃーとの専門家の説明」と「Medrock社のMedrockSEO」(※)どちらが分かりやすいか、どこまで正しい情報を出力できるか?を比べてみます。
株式会社Medrockが提供しているAIライティングツール。医師自身が監修作成しており、専門医が書く記事と遜色ない記事の作成が可能。当初の事業がAIによる英語論文要約だったこともあり、ノウハウを取り入れた専門性の高い記事が作成可能。MedrockSEO|AIで医療記事を自動生成
それでは私たちが作った記事のポイントを抽出して比べてみようと思います。3回勝負です!!
AIと産業医記事を比較してみた
この章では実際に医学専門AIであるMedrockSEOに「さんぽちゃーと」の人気記事と同タイトルの記事を作成し一番大切なポイントを比較して抽出します。あなたはAIと現役産業医のどちらの記事が分かりやすいと思うでしょうか?ぜひチェックしてみてください。
①産業医は会社の犬ですか?
まずは意外と読まれている産業医は会社の犬ですか?に関して記事を作成していただきました。
産業医と会社の関係性について
「産業医って、会社の味方でしょ?だって、会社がお金を払っているんでしょ?」
そう思っている方もいるかもしれません。確かに、産業医は会社と契約して働いており、報酬も会社から支払われます。
しかし、だからといって、産業医は「会社の犬」ではありません!
「え?じゃあ、誰の味方なの?」
そう思ったあなたに、わかりやすく説明しましょう。
例えば、皆さんが大好きな学校の保健室の先生を想像してみてください。
保健室の先生は、学校という場所で、皆さんが元気に安心して学校生活を送れるように、様々なことに気を配っていますよね?
怪我や病気の治療はもちろん、健康診断の結果を見て、生活習慣のアドバイスをくれたり、悩み事を聞いてくれたりすることもあります。
では、もしも先生が「学校の犬」だったらどうなるでしょうか?
- いじめを見つけても、学校に報告せず、見て見ぬふりをしてしまうかもしれません。
- 生徒が過労で倒れてしまっても、「少し休めば大丈夫」と軽く考えてしまうかもしれません。
こんな先生だったら、皆さんのことを守ってくれるでしょうか?
産業医も同じです。
産業医は、会社という場所で、皆さんが元気に安心して働くことができるように、「労働者の健康を守る」という医師としての立場から、会社と従業員の間に入って、橋渡しをする役割を担っているのです。
産業医の独立性と会社との協力
産業医は、医師法という法律に基づき、従業員の健康を守るために独立した立場で業務を行うことが義務付けられています。
つまり、たとえ会社から報酬を受け取っていても、会社の利益よりも、従業員の健康を最優先に考えなければなりません。
例えば、従業員が長時間労働によってうつ病を発症してしまったとします。
このとき、産業医は、会社の利益だけを考えれば、「もう少し頑張って働いてもらおう」と考えてしまうかもしれません。
しかし、産業医は医師として、従業員の健康を守る義務があります。
そのため、会社に対して、「この従業員は、このまま働き続けると、さらに症状が悪化してしまう可能性があります。業務内容を見直すか、休職させるなどの措置が必要です」と、意見を述べなければなりません。
これは、会社の利益とは相反する場合もあるかもしれません。
しかし、産業医は従業員の健康を守るという使命のもと、会社に対して意見を述べる権利と義務を持っているのです。
もちろん、会社と敵対するわけではありません。
従業員が健康的に働き、会社が発展していくためには、会社と産業医が協力していくことが不可欠です。
産業医は、会社の事業内容や職場環境を理解した上で、従業員の健康を守るための最善策を会社と一緒に考えていきます。
ポイント: 産業医は、「会社の犬」ではなく、「労働者の健康を守る」という医師としての立場から、会社と従業員の間に入って、橋渡しをする役割を担っています。
なぜ会社の犬と噂されてしまうのか?
なぜ産業医は会社の犬と言われてしまったのでしょうか?
産業医は職場の健康管理・リスク管理のために職場に雇われたり仕事を請け負っています。したがって下記のような事項に留意する必要があります。
産業医が会社の犬と言われてしまう理由の一つとして産業医の報酬の拠出が「会社から支払われる」という事実があります。
産業の報酬は労働組合や国の税金から拠出されているわけではないのです。
どうしても産業医が会社からお金を貰っているので「産業医は会社に従わざるを得ない」と考えてしまうことは合理的です。
私も産業保健の分野の専門家でなければそのように考えてしまうことも納得できます。
産業医の独立性・中立性に関して
しかしながら、産業医の仕事を行う上で会社と従業員の間において独立性・中立性を大切にするべきとされています。
会社側によることも良くありませんし、従業員側によりすぎることも良くありません。
あくまで、仕事と従業員がうまく付き合えるように調整をしていくことが求められます。
このスタンスがはっきりと見えなければ疑惑の念を抱かせてしまうことに繋がってしまうのです。
産業医の独立性を担保できる理由
一方で、産業医は医師だからこそ独立して仕事ができるとも考えられます。
医師はその専門性・国家資格において経済的な独立が一定程度確保されています。産業医先の企業にクビを宣告されたとしても別の病院や企業などで仕事をすることができます。
例えば会社に非倫理的な行為を行うように指示されたとします、その際に当然一医師として断ることが可能です。この時経済的に独立している医師はとても有利に立ち回れます。
経済的に独立していなかった場合、雇用が失われる関係から会社に対して弱く出なければならないこともあり得ます。
この理由を聞くと「確かに医師であれば独立した立場にいることができるかもしれないな」と納得していただけることが多い印象にあります。
AIさんわかりやすいです!!学校の先生に例えているのが興味深いですね。産業医の独立性にもきちんと触れており「わかっているな」という感じが伝わってきます。先生の記事に関してはおおむね同様の内容ですが、経済的な観点に触れているところは実務をやっているからこそ出てくる答えなのかなという印象です。
「産業医は会社の犬」という難易度高そうな概念を把握していることにびっくりしました。
②オンライン職場巡視はOK?
最近人気だったオンライン職場巡視の記事をMedrockSEOに作ってみてもらいました。
結論から言うと、オンライン職場巡視は法律で認められています。
以前は、産業医が職場巡視を行う際、労働安全衛生法に基づき、事業場に必ず「常駐」することが原則でした。「常駐」とは、イメージとしては、会社の中に産業医専用のデスクがあり、毎日決まった時間にそこにいるような状態です。
従来の「常駐」という概念は、まるで昔の固定電話のように、働く場所が固定されてしまうイメージでした。しかし、「デジタル技術を活用すれば、リモートでも仕事ができる時代だから、もっと柔軟に対応しよう!」という流れになってきたのです。
現段階ではオンライン職場巡視は法律で認められていません。
2024年現段階では、産業医が職場巡視を行う際、労働安全衛生法に基づき、事業場に必ず訪問することが原則です。
一方で、政府が発表した「デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン」という計画の中で、オンライン会議システムなどを活用した規制緩和が打ち出されていますが議論あるところであり、将来的にはオンライン巡視が行われるようになるかもしれません。参考:デジタル庁デジタル原則に照らした規制の一括見直しプラン (digital.go.jp)
ここに関してはAIさんと先生で意見がわかれましたね。正解は産業医が作った解答です。
ただ、産業医が参考にしているデジタル庁のプランをすでに先取りしている内容になっていますね。おそらく数年後にはAIさんの記事が正解になっていそうです。経団連も動いている様子ですし。国として法改正が行われる可能性は十分高いです。この辺りしっかりキャッチアップしているようです。
③産業医の報酬に消費税は含まれますか?
こちらも当サイトの人気記事消費税問題です。
産業医の報酬における消費税の扱い
産業医の報酬には、消費税が含まれる場合と含まれない場合があるってご存知でしたか?
「え、そうなの?!」と思った方もいるかもしれませんね。
実は、病院で働く医師と違って、産業医は企業と様々な契約形態で働くため、報酬の扱いが異なる場合があります。
今回は、産業医の報酬に消費税が含まれるケース、含まれないケース、そしてその注意点について、具体的な例を交じえながら分かりやすく解説します!
消費税が報酬に含まれるケース
産業医が企業と雇用契約を結び、企業の従業員として働く場合を考えてみましょう。
例えば、Aさんは、大手メーカーの従業員として健康管理を担当する産業医だとします。
Aさんは、会社から毎月決まった給料をもらっていて、年末調整も会社が行っています。
この場合、Aさんは「給与所得者」として扱われます。
給与所得の場合、所得税や住民税は給与から天引きされますが、消費税は天引きされません。
つまり、Aさんの場合、受け取る報酬には消費税は含まれていないことになります。
これは、Aさんが会社員として雇用されているためで、給与に消費税は含まれないというルールに基づいています。
消費税抜き報酬の場合の注意点
一方、産業医が個人事業主や法人として、企業と業務委託契約を結んで産業医業務を行う場合は、受け取る報酬に消費税が含まれないケースがあります。
例えば、Bさんは、長年の経験を活かして独立し、複数の企業と契約して産業医業務を行うフリーランスの産業医だとします。
Bさんは、企業から受け取る報酬とは別に、消費税を請求する必要があります。
その際、請求書には、報酬の金額と消費税の金額を分けて記載する必要があります。
例えば、報酬の金額が10万円の場合、消費税率が10%であれば、消費税の金額は1万円になります。
請求書には、報酬の金額10万円と消費税の金額1万円を合計した11万円を記載することになります。
Bさんのように、個人事業主として活動する産業医は、消費税の扱いを適切に行う必要があります。
確定申告の際に、消費税の納付を忘れてしまうと、後々面倒なことになる可能性もありますので、注意が必要です。
消費税が適用される場合とは
産業医の報酬に消費税がかかるかどうかは、誰が産業医業務を行っているかによって異なります。
病院(医療法人)に所属する医師が産業医として派遣される場合、病院は企業に対して報酬の支払いを求めることになりますが、この報酬には消費税が課税されます。
これは、病院が医療サービスを提供する企業とみなされ、そのサービスの対価として報酬を受け取るためです。
一般の法人も同様に医療サービスの一環として、消費税が課税される報酬として支払う必要があります。
一方で、個人で開業している医師(あるいは個人の医師)が産業医業務を行う場合、企業から受け取る報酬は給与収入とみなされ、消費税はかかりません。こちらに関しては厳選徴収を行う必要があります。
これは、個人事業主である医師が、自身の労働力と専門知識を提供する対価として報酬を受け取るためです。
つまり、同じ産業医の先生でも、病院から派遣される場合と、個人で契約する場合では、消費税の有無が変わってくるのです。
AIさんは詳しく例まで入れてくれるんですね!?先生は、、、簡潔に書いてありますがまとめすぎでは?これはAIさんに軍配があがっているといっても過言じゃないですね。先生しっかりしてください!!
AIの進化は進んでおり、産業保健分野もしっかりと理解している。
AIさんとの三本勝負が終わりましたね。結果としてAIさんはかなりわかりやすいですし、丁寧な説明という印象です。先生はもっとライティングを磨いてください(笑)。一方で、オンライン巡視に関してはAIさんと産業医で判断が分かれました。結果としては産業医の記述が正しかったですね。
生成AIが民間まで広まって数年ですが、ここまで産業保健に関しても認識・生成できることに驚きました。ただまだ不完全な部分もあると思います。その点は人事担当者の方もAIを活用しつつ、訪問している産業保健職を活用することが大切だと思いました。
今回はわが社のMedrockSEOとの比較コラボありがとうございました。AIの進化は急速に進んでいます。医療従事者こそAIをうまく活用して効率よく生産性を高めながら仕事をしていただければ!ぜひみなさんAIに慣れていってください!!
まとめ
今回は株式会社MedrockのAI記事生成ツールと産業医の記事の比較企画を行いました。実際にAIの作る記事はわかりやすく専門性が高い内容でした。
やはりAI進化は恐るべきものです。産業保健の世界にAIが入ってくるのはそう遠くない未来かもしれません。株式会社Medrockのひろひろ先生、今回はツール・記事のご提供ありがとうございました。