仕事に追われる毎日、気づけば体が重い、疲れが取れないと感じることはありませんか?
もしかすると、腸の不調が原因で体が重く感じたり、疲れが取れなかったりといった不定愁訴を感じているのかもしれません。
本記事では、腸内環境を整える重要性とその効果、オフィスワーカーが陥りやすい腸内環境の乱れる原因、改善方法を解説していきます。
腸内環境とは?その重要性を理解しよう
腸内には「腸内フローラ」と呼ばれる100兆個の細菌が生息していることが知られており、この細菌たちが消化を助けたり、免疫力を高めたり、さらにはメンタルにも影響を与えたりさまざまな役割を担っています。
腸内フローラは「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」の3つに分類されますが、善玉菌が優勢な状態であれば腸の働きが良くなり、消化吸収がスムーズに進みます。
腸内環境が乱れると、便秘や下痢、消化不良だけでなく、免疫力の低下やストレスに対する耐性が弱くなるような影響が出てきます。
オフィスワーカーは長時間座りっぱなしで運動不足に陥りやすく、不規則な食事やストレスも重なり、腸内環境を乱すことに繋がります。
また、腸と脳は「脳腸相関」という関係を持っており、脳がストレスを受けると、その情報が腸に伝えられて腹痛や下痢、便秘などの症状を引き起こしたり、腸内環境が悪化すると、その情報が脳に伝わって自律神経が乱れ、さまざまな心身の不調が起こりやすくなったりと密接に繋がっています。
オフィスワーカーにとって、腸内環境を整えることは、心身ともに健やかに働くために必要なことなのです。
腸内環境を整えることによる効果
腸内環境が整うことで得られる具体的なメリットをいくつかご紹介します。
便秘の改善
善玉菌が増え、腸内環境が整うことで腸の運動運動が活発になり、便通が改善されます。
オフィスワーカーの多くは、座りっぱなしや運動不足、水分不足で便秘に悩まされがちですが、発酵食品や食物繊維を積極的に摂ることで、スムーズな排便が促されます。
免疫力の向上
免疫システムを担う免疫細胞の約70%は腸内に生息していると言われており、腸内環境を整えることが免疫力アップに直結します。
風邪やインフルエンザが流行する季節や体調管理が難しい季節の変わり目の時期には、腸内環境を整え、環境の変化をうまく乗り越えることが、病気予防の重要な手段になります。
ストレス耐性の向上
腸内環境が整うことで、脳内の「セロトニン」という幸せホルモンの生成が活性化され、気分が安定しやすくなります。
腸内環境を整えることができれば、ストレスへの耐性が高まります。
疲労回復
腸内で食べ物がしっかり消化・吸収されることで、体に必要なエネルギーや栄養素が効率よく補給され、疲労回復がスムーズ行われるようになります。
たかが腸内環境と思われるかもしれませんが、仕事の生産性向上や作業効率の向上には、腸内環境を軽視することはできません。
オフィスワーカーが陥りやすい腸内環境の乱れとは?
デスクワーカーは腸内環境が乱れやすい問題を多く抱えています。
その主な原因は以下の通りです。
不規則な食事
忙しい業務の合間に食事をとることが多いオフィスワーカーは、食事のタイミングが不規則になりやすく、食事内容が炭水化物や脂質に偏りやすくなります。
食事の間隔が開きすぎていたり、ストレスやなんとなく口が寂しくなることで、頻繁に間食を摂ったり、夕食が遅くなったりすることで、消化が十分に行われず胃腸に負担がかかります。
また、血糖値が不安定になりやすく、肥満や糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まります。
ストレスによる腸内環境の乱れ
仕事によるストレスを感じると自律神経が乱れ、腸の調子が悪くなることがあります。
仕事の締め切りに追われている状況下や人間関係の悩みなどは、腸の動きを低下させます。
腸の働きが低下することにより、便秘や下痢などの不調を引き起こします。
水分不足
長時間のデスクワークでは、つい水分補給を忘れてしまいがちです。
また、口の渇きを感じにくいために、水分補給の回数が減りやすくなります。
しかし、腸が健康に動くためには、十分な水分が必要です。
便秘になることで、腸内フローラのバランスにも悪影響を与えます。
運動不足
座りっぱなしでの業務は、腸の動きを鈍らせてしまいます。
腸を活発に動かすためには、適度な運動が必要です。
通勤の際は、一駅分歩くことやエレベーターを利用するところを階段を使うなど、積極的に運動をする機会をつくることが大切です。
腸内環境を改善するための具体的な食事の提案
腸内環境を整えるためには、日々の食生活に留意することが非常に重要です。
忙しいオフィスワーカーでも実践できる具体的な食事をご紹介します。
発酵食品を毎日摂取する
発酵食品には、腸内の善玉菌を増やす効果があります。
納豆、味噌、ヨーグルト、キムチ、糠漬けなどの発酵食品を毎日の食事にプラスすることで、腸内環境を良好に保つことができます。
簡単に発酵食品を取り入れる方法として、朝食にヨーグルトをプラスするだけでも、腸の働きをサポートできますよ。
時間に余裕がある方は、朝食に納豆ご飯や味噌汁を取り入れてみましょう。
食物繊維を意識的に摂る
食物繊維は腸の動きを活発にし、排便をスムーズにする役割があります。
野菜、果物、全粒穀物、海藻類など、食物繊維が豊富な食品を積極的に摂るようにしましょう。
ランチに生野菜サラダを追加したり、切り干し大根の煮物やほうれん草のおひたしなどの小鉢を追加したりすることが手軽に食物繊維を摂ることができるため効果的です。
十分な水分補給を心がける
「オフィスワーカーが陥りやすい腸内環境の乱れ」でもご紹介しましたが、水分不足は便秘の大きな原因になります。
個人差もありますが、一般的に1日に1.5〜2リットルを目安に、こまめに水分補給を行うことが大切です。
こまめな水分補給を習慣づけることで、腸内環境をサポートすることができます。
お茶や味噌汁などの汁物も水分補給に役立ちます。
朝食摂取を心がける
1日の始まりである朝食をきちんと摂ることは、腸の働きをスムーズに促す役割があります。
朝食を抜くことで、腸の働きが促されず、便秘を引き起こす原因となります。
また、朝の同じ時間に排便をする習慣をつけることも、腸内環境を改善する上で大切となります。
忙しいオフィスワーカーでもできる腸活レシピ
手軽にできて腸活に効果的なレシピをご紹介します。
忙しい朝やランチでも簡単にできるメニューです。ぜひ、参考にしてみてください。
- 納豆と野菜の和え物
- 海藻と野菜の味噌汁
納豆と野菜の和え物
材料: 納豆、きゅうり、大根、しそ、ごま
納豆に細切りにしたきゅうりや大根、しそを加えて、軽く醤油で和えます。
納豆に含まれる納豆菌には、悪玉菌を抑え、善玉菌を増やす役割があります。
納豆を食卓に取り入れることで、腸内部環境を整える効果が期待できます。
しそやごまを料理に入れることで風味が加わり、醤油の使用量を抑えることができるため、減塩の効果も期待できます。
海藻と野菜の味噌汁
材料:味噌、わかめ、豆腐、ほうれん草、ねぎ
鰹や昆布だしにほうれん草や豆腐などの具材を入れ、味噌を溶き入れます。
わかめや豆腐、ほうれん草を具材にしたシンプルな味噌汁は、発酵食品である味噌と食物繊維が豊富な海藻類を加えることにより、腸内環境を整える効果がダブルで期待できます。
朝食に、前日の夕食に作り置きをしておいた味噌汁や、残り物の味噌汁を摂ることで、手軽に腸活ができます。
まとめ
オフィスワーカーにとって、腸内環境を整えることは心身の健康に直結します。
発酵食品や食物繊維を取り入れることを意識して、こまめな水分補給を心がけることで、仕事のパフォーマンスも向上します。
忙しい日々の暮らしの中でも腸活を食生活に取り入れることで、心と体の健やかな状態を保ちましょう。